VR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)・SR(代替現実)とは?
それぞれの意味や違いついて、初心者にもわかりやすく徹底解説します。

VR(ブイアール)とは

VR(Virtual Reality/仮想現実)とは、
CG映画やゲームのように、実際には存在しない世界を体験することです。

以下の動画のように、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)と呼ばれるVR用のゴーグルを装着して仮想現実の世界へ没入します。
(手に持っているものはVR用のコントローラーです)

CGとの違い

没入体験

スターウォーズのようなCG映画を想像してみてください。
従来のCGは3D技術で制作されますが、最終的には映画館のスクリーン(つまり平面2D)に描写されます。

VRでは、HMD(VRゴーグル)を着用することで3D CGの世界に入り込み、周囲を360度見渡すことが出来ます。
この独特な体感を、VR界隈では没入と呼びます。
PS VR

行動を起こすことが出来る

VRでは、仮想現実世界の中で行動を起こすことが出来ます。

VRゴーグルを装着して「歩く」「しゃがむ」といった動作を行うと、VR空間の中でも同様に景色が変化します。
(これをルームトラッキング機能といいます)

また、手に持つタイプの専用コントローラーを使えば、
VR空間の中で「掴む」「投げる」といった動作を行うことも出来ます。

360度画像/動画

360度画像360度動画も同様にHMDを着用して没入体験が出来るコンテンツで、これらも総称してVRと呼ばれていますが、
ルームトラッキング機能やコントローラーが無かったりと性質が異なる反面、
費用的に手が届きやすくマーケティング等に活用しやすい、などの特徴があります。

AR(エーアール)とは

ポケモンGO
AR(Augmented Reality/拡張現実)とは、スマートフォンのカメラなどを通して見ている現実に、CGなどの情報を重ねることで現実を拡張します。

わかりやすい例として、大ヒットしたスマホゲーム「ポケモンGO」が挙げられます。
「スマホさえあればARが体験できてしまう」という意味では一番身近なxR技術と言えるでしょう。

アンドロイド、iOSともにAR対応したのは2017年頃ですので今はまだインフラがようやく整った黎明期市場。
今後ARを活用したアプリの普及は爆発的に増えて行くと言われています。

VRとARの違い

VRが仮想現実の世界、つまり空を飛んだりタイムスリップをしたり何でもあり!の世界なのに対し、
ARはあくまで現実をベースとしており、そこにデジタルの情報を付け加えるという特徴があります。

ARに関しては別記事で解説していますので、そちらをご参照ください。

MR(エムアール)とは

MR(Mixed Reality/複合現実)とは、VRと現実の融合概念です。

以下はMicrosoftが提唱している「MR(複合現実)」の動画です。
英語ですが動画を見ているだけでも、その世界観が理解できると思います。

この動画では、実際にはそこに存在しない3D情報をホログラフィーを使って現実世界に投映し、
現実と3D情報をミックスしています。

もちろん、そこにホログラムで見えている3D情報は現実には存在しません。
ということは、その体験はVRと現実の融合と言い換えることができます。

ARとの違い

これだけではARと変わりないのでは?・・と思われるかもしれませんが、
まずMRでは、その物体(デジタルデータ)を操作出来るという点で決定的に異なります。

物体(デジタルデータ)を呼び出し、回転させて違う角度から見たり、変更を加えたり、人に共有したり・・
そう、私たちが普段パソコンでやっているようなデジタル処理そのものですね。(2Dか3Dかの違いはありますが)

MRがもたらすもの

hololens
マイクロソフトは今後、MRがそういったデジタル処理を行うプラットフォームになり得ると考えているようです。
これまではパソコンの画面上で表現されていた2Dの情報は、3Dホログラフィーとして現実世界に飛び出してくるようになります。

パソコンが登場した当初、人々はその2D情報が何をもたらすのか気づくのに時間を要しましたが、
今ではパソコンがなければ仕事が出来ないほど生活に浸透しました。

まさに今、それが3Dとなって新たなパラダイムシフトを生み出そうとしています。

またMRは、なにもホログラフィーだけとは限りません。
一例としてMicrosoftから発売されているWindows MRHololensとは異なり、完全に密閉型のHMDです。
Windows Mixed Reality

今このゴーグルをかけて、VR内のバーチャルオフィス(会社)に座っているとしましょう。
そのままでは普通のVRですが、VR内で送信したメールが現実世界の受信ボックスに届いたら、
それは仮想と現実が混在している、つまりMRだということになります。

MRは特定の技術を定義したものではなく、VRと現実の融合概念なのです。

SR(エスアール)とは

SR(Substitutional Reality/代替現実)とは、現在見ている景色と過去の映像を織り交ぜて再生する技術です。

詳細は以下の動画をご覧ください。
体験者は完全没入型のHMDを着用します。このHMDの全面にはリアルタイムに現実世界を見渡すことのできるカメラが全面についており、いつも過ごしている風景となんら変わりはありません。
このHMDに過去映像をMIXして再生することで、どれが現実でどれが過去なのかの区別が付かなくなるというものです。

今後、エンターテイメントや医療分野での活用が期待されています。

xR(エックスアール)とは

xR(エックスアール)とは、VR/MR/AR/SR等を総称した呼び名です。

定義はさほど重要では無い

VR/MR/AR/SR/xR… 様々な呼び名が登場し、今もなお目まぐるしく進化を続けているxR市場。
特にMRとARの違いは区別が付きづらいかもしれません。

今後ビジネスにおいて、これらの技術の普及が進むにつれ
「え!?MR?ARを使ったプロジェクトと聞きましたが…!?」といった言葉の齟齬が多く発生してしまうものと思われます。

言葉の定義については、我々VR業界プロ同士でさえ意見が別れる場面が多々あり、
「360度動画は厳密にはVRでは無い!」といった論争もしばしば起こります。

ですが重要なのは言葉の定義では無く、話し相手との円滑なコミニュケーション。そしてxRで何を成し遂げたいのか?では無いでしょうか。

もしも「ARかMRか?」で会話が揉める機会があれば、(実際にグレーな部分もあり)おそらくその会話にゴールは無いので、
一歩引いて「xR」として話を進めれば良いでしょう。